ファスティングの意味は断食で、断食と聞くと身体に悪そうとか不健康そうとか思われますが、
今の飽食の時代では、半日や1日程度の断食や空腹状態は、
かえって健康的な効果やメリットをたくさんもたらしてくれます。
空腹の必要性についてはこちらも参照↓
と、上記の記事でも書いたように空腹状態は身体を鋭くしてくれる働きもあるので、
ファスティング(断食)で期待できる効果としては、
- 食べ過ぎや薬、添加物の影響なんかで疲れた身体をリセットさせる
- 当たり前にしている食事をしないことで、感謝の気持ちや自己コントロール力を高める
- 脳の機能を高める
- 自律神経やホルモンバランスの改善や安定にも期待できる
- 五感の改善
など、ファスティング(断食)は身体にとってたくさんの良いことがあります。
3日とかすると、気持ちや心まで変わってくるのが素晴らしいところです。
- ファスティングの重要性
- ファスティングの意味
- ファスティングの美容健康効果やメリット
など、今回は身体だけでなく心にも変化が出てくるファスティングのメリットについて。
デメリットと対策方法↓
ファスティング(断食)で整う心と身体!断食の効果やメリットについて!
ここ数年で美容や健康にも良いと言われ流行りだし、ファスティングと言う言葉にも馴染みが出てきたと思いますが、
今回はファスティングの内容なので、
まずはこの【ファスティング】と言う言葉の意味をザックリと説明します。
このFasting(ファスティング)の英語を分解すると、
“Fast”が、断食、
“ing”が、進行形
なので、直訳すると意味は
【断食をしている】
と、言う意味になります。
ちなみに朝食などの意味でよく使われるfastbreak/ファーストブレイクは、
breakが壊すなので【断食を壊す】になり、ご飯を断つ事をやめてはじめて食べ物を口にする!と言う意味合いになります。
寝てる間はご飯を食べないために断食中となり、新しい1日が始まってから寝ている間の断食をやめてご飯を食べる時が朝となり、
朝食としての意味合いでよく使われるようになりました。
そして、このファスティングでの断食はただ食べ物を食べないのではなく、
現代ではファスティングは一般的にダイエットや美肌、腰痛軽減など、主に美容や身体の健康を目的として行うことが多いです。
しかし、ファスティングは美容や身体の健康だけではありません!
心にもポジティブな影響をもたらし、ホルモンバランスの改善など、
心身に対してのいろいろな悩みの改善に繋がります。
効果やメリットの詳細は下記に記載していきます。
ファスティングを実践するメリットについて
ファスティングには素晴らしいメリットがたくさんあります。
ファスティングのメリット一覧
・脂肪燃焼やダイエット効果の向上(ダイエット目的ならリバウンドに注意)
・新陳代謝の向上によるアンチエイジング効果(美肌)
・免疫力も上がり病気にかかりにくく強い心身を手に入れる(細胞を活性化させる)
・腰痛や肩こりなどの身体の物理的負担を軽くする
・デトックス作用も高くなり便秘などの胃腸の不調を改善
・腸内細菌が活発になり腸内環境を改善する
・身体のエネルギー効率を改善してスタミナがつく
・心と身体が強くなり健康的な自分になれる
・幸せに生きるために必要な五感が鋭くなり整う
・内分泌機能(ホルモン)や自律神経がバランス良く調整される
言い出したら細かくなってキリがありませんが、凄く良いことだらけです。
たかが断食、されど断食です!
適度な断食は今の現代でも健康的に良い!
と言われていたりしますが(賛否両論あります)、
断食が始まったのは現代ではなく、はるか昔からある伝統的な方法で、
ヨガ行者も行う手法であり聖書やアーユルヴェーダの古典などにも断食の必要性が書かれているほど重要で、
先人達の経験から、心身への有効性が高い事が分かっています。
ファスティングがもたらす効果
ファスティングは実践する事で、
- 身体の健康
- 心の健康
- 脳の健康
更には感謝と言う気持ちを通して、社会生活を営む上でも精神が健全になる事ができる素晴らしい健康法です。
①エネルギー効率の改善によって代謝機能が向上する
人間は食事をする事で、食べ物から摂れる栄養素を【分解】【吸収】してエネルギーを得て生命活動をしています。
生物はそのエネルギー源がないと動けないのですが、
人間は少しくらい断食をしても体内に溜め込まれた貯蓄エネルギーによって生命活動をする事ができます!
断食で空腹になっても、身体はエネルギーを作り出せる!
ファスティング(断食)で食事制限をしていくと栄養素が不足していき、身体活動するためのエネルギーが不足していきますが、
この時!!!
外から入ってくるはずの栄養素が足りない!
と、脳が察知すると肝臓に蓄えられている糖質(グリコーゲン)をエネルギーにして身体を活動させるようにします。
そして、蓄えられていた糖質もなくなってきた時、糖新生を起こす!
糖新生は、身体がエネルギー不足の時に働く機能で、身体の脂肪を燃焼させるのですが、
中性脂肪を遊離脂肪酸やグリセロールと言うものに分解し、それをエネルギーとして全身に行き渡らせてくれる働きです。
この糖新生と言う働きが大切で、
食事を絶え間なく食べ続けていれば、
- インスリンなどのホルモンバランスの乱れ
- 糖新生が機能しにくい身体になる
- 食欲の暴走
と言った感じにもなってしまい、
いざと言う時に低血糖のような状態になり、使えるはずのエネルギーを上手く使えない身体になってしまいます。
そのため、
断食の実践で体脂肪を燃やして自発的にエネルギーを生み出す力をつける事で代謝機能が格段に向上し、
いざと言う時でもスタミナが持続して肉体的にも元気な身体が作られます。
なので、飽食の時代の過度な間食は身体にとってNGであり、
それが低血糖になる理由の1つでもあるので、
ファスティングの実践でホルモンバランスを整えて低血糖の原因を改善したり、
エネルギー利用効率を高めるのは断食の効果だと言えます。
②糖新生による痩身、ダイエット効果
上に書いた①のように、脂肪が燃焼されてエネルギーに変換されることで体脂肪が減り、減量や痩せる事などダイエットにも繋がります。
ファスティングの行い方、期間や頻度によっても効果は変わってきますが、
食事を抜くことで身体にたまった脂肪は燃焼されて減らしやすくなるため、
痩身や減量などのダイエットにも効果的となります。
③代謝酵素を最大限に活用できてアンチエイジングになる
ファスティングがアンチエイジングに効果的な理由は、体内の酵素である代謝酵素を最大限に活用できることです。
代謝酵素が働くので、
- 新陳代謝(肉体や肌の再生能力)が良くなる
- 免疫力が高くなる
- 美肌作りに良い
- 脂肪燃焼しやすい
と言った事にも期待でき、
オートファジー機能によって細胞レベルから体内をキレイにして、老化防止や若返り、そして美肌効果が得られます。
断食とオートファジーについてはこちらに詳しく書いています↓
体内酵素と体外酵素について
身体の中では食べ物を身体の中に入れると、
始めに消化酵素が働き食物を分解して栄養素に変え、吸収や排泄をするために働きます。
しかし、ファスティングでは体内に食物(固形物)が入ってこないため、
その消化酵素の働きを抑える事ができる代わりに代謝酵素の働きが活発になっていきます。
身体の中にある【体内酵素(潜在酵素)】は、
- 代謝酵素
- 消化酵素
の2種類があり、
食物が体内に入ると、最初に消化酵素が使われ消化活動をし、その消化されたあとから代謝酵素が働きだす仕組みです。
酵素が作られる1日の総量はDNAなどによってある程度決まっていて、、、
例えば、
全体の酵素量を100とし、
消化に70も酵素を使ったとしたら、残り30を代謝に使う事になります。
空腹の状態では消化する必要がないことになり、ファスティングを実践すれば消化酵素を使う必要がなくなってきます。
その分、
代謝酵素がたくさん使われ新陳代謝が活発に行われ美肌にも必要なデトックスなど、排泄機能も上がり若返り効果があるとされています。
【オートファジー機能】が活性化され、細胞レベルで体内からデトックスを促し
内臓も肌もキレイに美しく生まれ変わります。
④排泄機能が上がるりデトックス
人は吸収と排泄を同時に行う事ができず、
とも言われます。
逆を言えば
“消化吸収しなければ排泄を促す”
事にもなり、
断食する事で排泄機能が高まってデトックスしやすい状態になります。
昔と違い現代は飽食の時代でもあり、
摂取する事ばかりにエネルギーを使いすぎ、排泄する事ができにくく(便秘に)なりやすい人も多いです。
もちろんファスティング期間は食べ物が入ってこない分便は減ることもありますが、
ファスティング中は身体の奥底にたまった老廃物(宿便)などは排泄しやすくなります。
身体の毒素や老廃物は
主に便が約75%、尿で約20%、残りは汗や爪、髪などから排出されます。
このように、尿や便からのデトックス(排泄)は非常に重要になります。
この排泄が行われなければ、
更に、
消化吸収している最中に新たな食物が入ってまた消化吸収しようと身体の中が働きだすと、
排泄のための時間がなくなり、体内に便がたまっていくことで便が固くなってしまいます。
それが便秘となってしまう原因にもなり、その便秘が長く続けば続くほど便は更に固くなり、悪循環を繰り返してしまいます。
便秘や排泄の阻害は長期的になればなるほど危険で、老廃物の割合として考えると便の排泄はそのくらい大事と言うことになるため、
このように、便秘の人はファスティングの実践や、水分補給をこまめにとったり間食を減らすことが大切となります。
便秘と断食についてはこちらを参照↓
⑤善玉菌や悪玉菌など、腸内環境の改善になる
これも飽食の時代でたくさん食べる、
そして安くて簡単で便利な食品による悪影響など、
それらからくる腸内環境の乱れを整えてくれます。
食品添加物や保存料をたくさん使った加工食品、カップラーメンやコンビニ食品、、、
そしてトランス脂肪酸やファーストフードなど、、、
昔と現代の食生活の変化は、
便利と引き換えに様々な代償がもたらされています。
日本ではなんの規制もなく使用されてますが、米国では既に禁止されているトランス脂肪酸などもそうです。
食品添加物、着色料、防腐剤や保存料、トランス脂肪酸、精製された白砂糖など、
こういったものが腸内環境のバランスを崩し乱れやすくしていきます。
第2の脳とも言われる腸、
この腸内の細菌は約100種類~3000種類程もあり、
数にすると約100兆個から1,000兆にもなると言われ、人間はこの腸内細菌によって活動身体の働きや心の働きを左右されると言われるくらいです。
善玉菌、悪玉菌、日和見菌の三種類があり、この菌のバランスを保つことが腸内環境を良くすることになります。
上記のような便利な食品の摂取により悪玉菌が活性化し、
この悪玉菌が増殖する事で免疫力が低下し、風邪などの体調不良に繋がっていきます。
そして、有毒物質から発がん性物質を作り出したりもします。
なので、悪玉菌優位な腸内環境になるとオナラが臭くなったり便秘や下痢だけでなく、免疫の低下、気分の落ち込み、身体だけでなく精神的にも影響してしまいます。
腸内細菌についてはこちら↓
健康を保つためには腸内環境を整えて免疫力を落とさない事も大事で、
その免疫力のカギとなる臓器が腸です。
善玉菌を増やし腸内環境を整えることでセロトニンなどのホルモンの分泌など、身体だけでなく心までも整い、様々な病気の予防にもなっていきます。
さらに!!
体内に入ってきた病原菌や有害物質なども腸の中にある免疫細胞によって排除されますので、
腸内環境を整えて免疫を活性化させる事は必要だと言えます。
そして食や栄養素への意識があがっていく事で腸内環境のバランスの改善に繋がりやすくなります。
⑥肩コリ腰痛、脚の疲れなどの物理的な身体の疲れも改善
これは肩コリ腰痛の原因によりますが、
ほとんどのファスティング経験者はファスティング後に身体軽くなり、
「よく痛くなってた肩甲骨の痛みもなくなった」
「腰痛がなくなった」
「むくみもなくなった」
「脚軽くあがりやすくなった、歩きやすくなった」
など、内臓機能が上がること、そして内臓の重みや緊張、引っ張りなどが軽減されて身体が軽くなることで外的な身体の疲れが減ったとよく感想をいただきます。
これは単純に言うなら、
・余計な脂肪が減ることで関節の可動域が上がる
・内臓の老廃物などが排出される事によって軽くなる
・内臓疲労や重みなどから筋肉が引っ張られる状態がなくなる
・内臓をお休みさせてあげることで疲労がとれて内臓のコリがなくなる
・ファスティングによる精神的な安定から身体の安定に繋がり痛みが軽減される
など、
ファスティング後に外的な身体の痛みやコリなどから解放されやすくなります。
⑦ホルモンバランスの調整
ホルモンは体内で合成や分泌をし、
体液など血液にのって身体の中を循環し、身体の様々な器官で効果を発揮するものです。
ホルモンはインスリンやメラトニン、セロトニンやコルチゾール、レプチンやグレリンなど100種類以上もあります。
⑧五感や気持ちの変化
ファスティングで食を断つ事で、ファスティング後の食事の有り難さ、そして美味しさに気付きます。
ファスティングで自発的に軽い飢餓状態になる事で本能的に五感が研ぎ澄まされます。
そして、人は良くも悪くも慣れる生き物、その慣れを1度リセットでき、ファスティング後に食べる食べ物の薫りや味、そして見た目までもがよく見え、ご飯を食べれる事に感謝しやすくなり心が満たされ幸福感を得られます。
濃い目の味が好きだったのが薄くても美味しく感じれるようになったり、
お腹いっぱいでなくても満たされたり、
食への関心が上がり、健康の大切さの気付きにもなります。
現代は豊かで便利、そして飽食でいて幸せな時代だからこそ見失ってしまった感覚、少し雲ってしまった感覚など、
ファスティングをする事で
人間が本来持っている感覚や機能を取り戻してくれます。
歩かにも、『断食/ファスティング』にはあがり症や社会不安障害、うつ病など精神的な症状の改善や克服にも役立ちます。
詳しくはこちらから↓
と、たくさん書かせてもらいましたが、
これが簡単なファスティングの意味やメリット、そして効果です。
ヨガもファスティングも素晴らしく健康的であり、尚且つ人生においてたくさんの気付きを与えてくれます。
最後に、
ヒポクラテスの名言
ヒポクラテス、約2400年前(紀元前460年~紀元前370年)くらいの古代ギリシアのお医者さんで、
【医学の父】【疫学の祖】【医聖】とも言われるヒポクラテスさんの言葉です。
- 「人間は誰でも身体の中に百人の名医を持っている」
- 「満腹が原因の病気は空腹によって治る」
- 「月に一度断食をすれば病気にならない」
- 「病人に食べさせると病気を養う事になる。一方、食事を与えなければ、病気は早く治る」
- 「汝の食事を薬とせよ、汝の薬を食事とせよ」
素晴らしい名言です。
約2400年も前にこんな事が分かってたなんで凄いですね。
その自分の中にある自然治癒力、自分の中のお医者さん達に栄養を与えて治していく。
【過ぎたるは猶及ばざるが如し】
栄養与えすぎたらお医者さんも疲れだらけてしまいます。
与えすぎず程々に。
今までだらけさせてしまった自分の中のお医者さんにファスティングで活をいれてあげましょう。
話はそれましたが、
ファスティングにはまだまだ効果などあると思います。
ただ、今回のファスティングの意味や簡単な効果の説明ですが、これだけでも素晴らしいものだと思います。
体調不調になりやすい人やもっと不調を減らして心も身体も楽に、そして人生を楽しくして生きたいと思ってる人は
一度試してみる価値はあると思います。
ファスティングの種類についてはこちら↓
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